
短いほうの対角線に打ち粉を振って、前回と同じ作業をすると、ほぼ四角になるはず。
のし板にゆとりがあれば正方形にのばしても良いが、切りやすくするためには長方形にしたいので、のし棒を使って形を整えて1.5mm程度まで延ばす。
延ばしている途中の打ち粉は、蕎麦の裏側の板に打って湿気を防ぐ。
四隅から延ばしたくなるが、まずは真ん中から延ばし、延ばしたい所に麺棒の手を集中させる。

延ばし切ったら、切った蕎麦がくっつかないように畳んで、重なる部分の片面にたっぷり打ち粉を振ります。
左ききなら左側から折り、右利きは右側の端を反対側にのし棒に巻いて畳みます。
今度は、下半分に打ち粉を振って上から下に畳みます。
次に、上半分に打ち粉を振り、下から上に畳みます。
まな板の下にも打ち粉をたっぷり振って畳んだ蕎麦を置き、上の面にも打ち粉を振っておきます。

昔は、手駒と言って駒板なしで手を添えて切っていたようですが、どうしても太目で不揃いになりやすいので、最近は駒板を使うのがほとんどです。
まずは、端の部分を切り落とし、駒板にそって包丁で1.2mm〜1.5mm程度切っていきます。
包丁の中心部分を持つように心がけると、上下の幅が揃いやすくなりますし、体をできるだけ突っ込み加減にすると力が均等に入りやすくなります。

コマ板を、そうめんの入っていた箱の角で代用。(中華包丁で切る場合)

約1人前150g程度切ったら、上端の部分を切り落とし、蕎麦切包丁の上に切った蕎麦を載せ、切り目を開いて切り具合を確認しながら打ち粉をなじませ、
手元側を下にして粉をはたき、次に上側を下にしてはたいたあと生舟に入れます。

邪道とは思いますが、蕎麦を切り進んで行くと後半部分では駒板の後ろ部分が下がって切りにくくなるので、最初に切った蕎麦の端を駒板の後ろ部分の下に敷くと平らになって切りやすくなります。
出雲風蕎麦出汁

水1.4ℓ、昆布10g、厚削または鰹節50g、砂糖30g、味醂50cc、醤油400cc
水に昆布を入れて少し置いてから火にかけ、沸騰する前に昆布を取り出す。
厚削りなら、強火〜中火でアクを取りながら10分ほど、花鰹なら5分程度煮出し、ざるにキッキンペーパーを敷いて出汁を漉す。
出汁が1ℓになっているのを確認して、味醂と砂糖を入れ火にかけ、灰汁を取る。
醤油を入れてひと煮たちさせて冷まし、冷蔵庫で1週間ほど寝かして出来上がり。
計算上は1,450cc以上ができるはずだが、煮込むのと灰汁を取るので約1,300ccの出来上がりとなる。
さば、イワシなどを荒削りしたものと厚削りの鰹節ブレンドして、10分煮出したあと、花鰹を一つまみ追鰹する。
醤油は、島根県大田市の丸石醤油と大分のとろ醤油をブレンドして使っている。
砂糖は、茶色のザラメや白ザラメ、グラニュー糖などを使う。
白ザラメ、グラニュー糖、氷砂糖の成分は同じ。

20客ほど、大正12年に作られた漆塗りのお膳もあるので、蕎麦を大勢に振る舞うのに苦労は無い。
割子は、サラダボウル。
蕎麦猪口は、蕎麦出汁よりも蕎麦湯を入れる事が多い。
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